社会人が税理士試験に働きながら挑戦するのって無理ゲー?
↑結論から言うと、決して無理な目標設定ではないと思います。
実際、会計事務所で働きながら勉強し、3〜5年ぐらいかけて5科目合格を果たす人はたくさんいますからね。
その一方で、10年以上も税理士試験を受け続けているのに受からない…という人がいるのも事実です。
そして、受からない人には共通する特徴のようなものがあったりするんですよね。

このブログ記事では、社会人として働きながら税理士を目指す人向けに、短期合格を達成する人と、そうでない人の違いを解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
税理士業界の転職に使える!個人的におすすめな転職エージェント5選
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働きながら税理士試験は無理?リアルな勉強時間と体感談
参考までにですが、私自身の経験談を書きます。
私は受験を始めた当時、簿記論と財務諸表論を同時に学習していました。
「2年で2科目合格」を目標に、会計事務所で新人として働きながら勉強していたんですね。
↓税理士試験の勉強時間の目安は次のとおりです。

| 科目 | 勉強時間の目安 |
|---|---|
| 簿記論 | 450〜500時間 |
| 財務諸表論 | 450〜500時間 |
| 所得税法 | 600〜700時間 |
| 法人税法 | 600〜700時間 |
| 相続税法 | 450〜500時間 |
| 消費税法 | 300時間 |
| 酒税法 | 150〜200時間 |
| 国税徴収法 | 150時間 |
| 住民税 | 200時間 |
| 事業税 | 200〜250時間 |
| 固定資産税 | 250時間 |
私の場合、簿記論+債務書評論=合計900〜1,000時間。
これを2年以内に終わらせるには、1年間で約500時間。
1日あたりに直すと1時間半ほどの勉強が必要です。
「毎日1時間半なら普通にできそう」と感じる人も多いでしょう。ただ、これが相当きついんです。
私の平日は、朝9時から夜8時ごろまでが勤務時間。
繁忙期は21時を過ぎることもありました。
そこから帰宅して食事と風呂を済ませ、時計を見るともう22時前。
それでも机に向かい、夜中の0時まで勉強する日々。
当然、翌朝は眠気と疲労で頭が働かず、仕事中に集中力が切れることもしょっちゅうでした。
土日祝日は朝から専門学校の自習室にこもってひたすら勉強です。プライベートなんてありません。
友人から遊びの誘いが来ても断り、ひたすら問題演習を繰り返しました。
外は快晴なのに、自分だけ暗い教室にこもっているあの孤独感──今でもはっきり覚えています。
仕事でミスをすれば落ち込み、試験で結果が出なければ自信を失う。
「自分には無理なんじゃないか」と何度も思いました。
でも、それでもやめなかった理由は、実際に働きながら合格している人が身近にいたからです。
会計事務所には、私のように働きながら受験している人が多くいます。
そして、そういう人たちの中には、実際に合格をつかんでいる人もたくさんいたんですね。
働きながら税理士試験に受かるのは「客観的に無理なこと(物理的に実現不可能なこと)」ではありません。
忙しく働きながらでも、ちゃんと受かっている人はいるわけですからね。
そういう成功者たちを見て「自分もやれる」と思うか、「自分にはとても無理」と考えるかです。
次の章では、働きながら10年経っても受からない人に共通する失敗パターンについて、詳しく見ていきましょう。
働きながら10年受けても受からない人の特徴
私は10年以上、税理士業界(会計事務所)で働いてきたので、合格する人もできない人もたくさん見てきました。
↓そんな中で、働きながら10年経っても合格できない人に共通する特徴としては以下のようなことがあります。
ひとことでいうと、短期合格する人ほど「勉強しやすい環境を整えること」に注力していた印象です。
人間は環境に流されやすい生物です。逆に言えば、良い環境に入れば成功する可能性はグッと高くなるんですね。
以下、くわしく見ていきましょう。
① 勉強との両立が難しい職場で働いている
働きながら税理士試験を受ける人の多くは、会計事務所か企業の経理部で働いています。
しかし、どちらも職場の環境によっては勉強時間の確保がほぼ不可能です。
特に、会計事務所は「ブラック」と呼ばれるほど忙しい職場も多く、繁忙期には深夜まで残業が続きます。
これでは、帰宅してから勉強する気力など残りません。
「仕事が終わってから2時間だけ勉強しよう」と思っても、現実には寝落ちして終わり。
この生活を続けていれば、10年経っても科目は増えません。
一方、合格者が多い事務所ほど、受験生への理解があります。
試験前に有給を取りやすかったり、残業を減らしてくれたりする職場は本当に貴重です。
そういう環境を探すことが、実は最初の合格戦略なんです。
② 実務と試験勉強を関連づけて学んでいない
税理士試験に合格している人の多くは、「仕事と勉強をリンクさせる」ことが上手です。
たとえば、法人税法を勉強している人が、実際に法人税申告書を作成していれば、理論が現場感覚と結びつきます。
数字の動きが理解できるので、暗記ではなく「納得して覚える」勉強になるんです。
逆に、実務と勉強が切り離されている人は、どうしても学習効率が落ちてしまう。
単なる暗記になってしまうんですよね。
この差が、1年、2年と経つうちに圧倒的な差になります。
特に、未経験で会計事務所に入る場合は、勉強中の科目と関連する仕事を担当させてもらえるかどうかも重要です。
業務内容と科目選択を合わせるだけでも、理解スピードが全く違います。
③ 将来めざす税理士像から科目選択をしていない
税理士試験は5科目に合格する必要がありますが、「どの科目を取るか」で将来のキャリアが変わります。
たとえば、資産税に強い税理士を目指すなら相続税法。
法人中心でいくなら法人税法と消費税法。
逆に、個人事業主をメインにするなら所得税法が欠かせません。
こうした戦略的な科目選択をしていないと、「なんとなく受けやすい科目」を選んでしまい、モチベーションも続かなくなります。
勉強は長期戦だからこそ、「この科目を取る意味」を明確にしておく必要があるんです。
④ 同じ目標を持った「同志」がいない
勉強を続けるには、モチベーションを保つ仲間の存在が欠かせません。
会計事務所には受験生が多いので、互いに刺激を受けながら頑張れる環境もあります。
ただ、問題なのは「悪い仲間」に囲まれてしまうケース。
たとえば、何年も受からず惰性で勉強している人が多い職場にいると、自分も同じペースに染まってしまいます。
「今年もダメだったけど仕方ないよね」という空気に慣れてしまうんです。
合格者が毎年出ているような前向きな環境にいるかどうか──これが、合格スピードを左右します。
⑤ 家族や恋人の理解を得られていない
働きながら税理士試験を受けるというのは、プライベートをほぼ捨てるような生活です。
平日は仕事と勉強、休日も朝から夜まで問題演習。
当然、家族や恋人と過ごす時間は減ります。
そのことを理解してもらえないと、「また勉強なの?」といった言葉が刺さります。
これが続くと、精神的に追い詰められてしまう。
逆に、「応援してるよ」「来年は絶対合格しようね」と支えてもらえるだけで、どれほど救われるか。
周囲の理解は、モチベーションの燃料なんです。
こうして見ていくと、働きながら10年受けても受からない人は、単に努力が足りないのではありません。
環境の選び方を間違えているだけなんです。
そして、この環境選びを意識して変えることができれば、誰でも“働きながら合格する側”に回ることができます。
税理士試験と両立できる職場を選ぶコツ
働きながら税理士試験を目指すうえで、最も重要なのが職場選びです。
↓具体的には、以下のような点をヒントに事務所求人を探してみると良いでしょう。
① 転職サイトで税理士受験生を歓迎している事務所を探す
まず注目すべきは、求人票に記載されている内容です。
税理士受験生を歓迎している事務所は、受験に理解のある文化を持っていることが多く、勉強との両立がしやすい傾向にあります。
「資格取得支援あり」「受験生多数在籍」といった文言がある求人は特にチェックしておくと良いでしょう。
面接時に、現在何人の職員が勉強中かを尋ねるのもおすすめです。
具体的な人数を答えてもらえるなら、受験に理解のある職場である可能性が高いです。
② 有資格者や科目合格者の多い事務所を選ぶ
税理士試験の合格者や科目合格者が多く在籍している事務所は、それだけで“働きながら受かる環境”が整っている証拠です。
過去に合格者を輩出しているということは、職員が勉強時間を確保できる体制があるということ。
逆に、受験生が少ない事務所では、勉強への理解が得られにくい場合があります。
事務所のホームページや求人票に「有資格者◯名」「科目合格者◯名」と書かれている場合は、必ず確認しましょう。
数字はその事務所の実績を示す信頼できる指標になります。
③ 所長税理士が職員の勉強に理解を示しているかを見極める
職場の雰囲気は、所長税理士の考え方で決まるといっても過言ではありません。
中には、「仕事を優先してほしい」と考える所長もおり、受験生への理解が薄い事務所も存在します。
一方で、職員の資格取得を積極的に応援する所長のもとでは、試験前の休暇や残業軽減など、柔軟な対応をしてもらえることが多いです。
面接の際には、これまでに合格した職員がいるかを尋ねてみると、その事務所がどれだけ受験に理解があるかが見えてきます。
実際に合格者がいる環境では、自然と受験生を支える文化が根付いているものです。
④ 試験前に休暇を取りやすい仕組みがあるか確認する
試験直前期は、勉強量を一気に増やす大切な時期です。
この期間に休暇を取りやすい事務所であれば、集中して追い込みをかけられます。
最近では、試験休暇や短時間勤務制度を導入する会計事務所も増えています。
求人票でそうした制度を見つけたら、優先的に検討して良いでしょう。
制度がない場合でも、受験生が多い事務所では職員同士で調整し合う文化があることもあります。
柔軟に対応してくれる環境かどうかを、面接のやりとりから見極めましょう。
⑤ 顧客層のバランスに注意し、繁忙期が極端に偏る事務所は避ける
意外と見落としやすいのが、担当する顧客層の違いです。
個人事業主の顧客が多い事務所では、2〜3月の確定申告シーズンに仕事が集中します。
この時期は深夜残業や休日出勤が増え、勉強時間の確保が難しくなります。
一方で、法人顧客中心の事務所では、決算期が分散しているため、年間を通して比較的安定しています。
その分、平日の夜や休日に勉強する時間を確保しやすいのが特徴です。
面接の際には、担当件数だけを聞くのではなく、個人事業主と法人顧客の割合を尋ねてみましょう。
この質問をすれば、繁忙期の業務量をより具体的にイメージできますし、
採用担当者には、業務内容を理解したうえで準備を進めているという前向きな姿勢も伝わります。
また、繁忙期の残業時間や、試験前にスケジュールを調整できるかも確認しておくと、働き方の実態をつかみやすいです。
こうした質問は、職場選びの判断材料になるだけでなく、面接での印象を良くする効果もあります。
働きながら合格を目指すなら、頑張り方よりも、働く環境をどう整えるかがカギです。
自分に合った職場を選ぶことが、最短で合格に近づくための第一歩になります。
まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 受験生歓迎の事務所を選ぶ | 求人票に「税理士受験生歓迎」や「資格支援制度あり」と記載のある事務所は、勉強との両立を理解してくれる環境が整っている。 |
| 合格者の多い事務所を選ぶ | 科目合格者や有資格者が多い事務所は、受かるノウハウや環境がすでに構築されている証拠。 |
| 勉強に理解のある所長のもとで働く | 受験を応援してくれる所長のもとでは、試験前の休暇や柔軟な働き方が可能。 |
| 試験休暇などの制度を確認する | 受験直前に休みを取れる環境があると、集中してラストスパートをかけられる。 |
| 繁忙期が偏らない職場を選ぶ | 法人顧客中心の事務所は繁忙期が分散し、勉強時間を安定的に確保しやすい。 |
働きながら税理士試験を受けるのは、たしかに簡単ではありません。
仕事の疲れや時間の制約に悩むこともあるでしょう。
ですが、勉強との両立がしやすい職場を選び、信念を持って学び続ければ、結果は必ずついてきます。
ぜひ頑張ってみてくださいね。
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