経理の実務経験を積むには?
経理は実務経験が重視される職種なので「経験を積みたいのに積めない…」と悩んでいる未経験者はきっと多いでしょう。
この記事では、経理未経験者の方向けに転職活動のコツを解説しますので、参考にしてみてください。
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この記事の目次
経理の実務経験を積むには?未経験者も狙える6つの求人
↓経理未経験者も挑戦しやすい求人としては、以下の6つが挙げられます。
- 第二新卒むけの経理求人
- 中小企業の経理求人
- ベンチャー企業の経理求人
- 大手企業グループの子会社経理求人
- 会計事務所(税理士補助)の求人
- 経理事務派遣スタッフの求人
それぞれの求人の特徴をみていきましょう。
1. 第二新卒むけの経理求人
まずは第二新卒向けの経理未経験OK求人です。
大学を卒業してから3年以内の人は、第二新卒として転職活動することができます。
はっきり言ってこれは狙い目。
特に、財務状態に余裕のある中堅企業〜大手企業は第二新卒の採用に積極的です。
↓未経験OKで年収430万円〜など、かなり条件の良い求人がかなりたくさん見つかります。
なぜ、第二新卒は優遇されるのか?
なぜ、中堅〜大企業は第二新卒の採用に積極的なのか?
これは、新卒採用した人の一部に退職者が出たような場合に、
第二新卒で欠員を補充するケースが多いからです。
↓社会人として基本的なビジネスマナーが身についている第二新卒者は、教育研修にかかるコストが低いため、採用されやすいのです。
ただし、注意点もあります。
それは、第二新卒は「新卒に欠員がでたときの補充」として採用されることが多いため、欠員がうまった段階で求人が打ち切られてしまう点です。
つまり、早い者勝ちということですね。
条件の良い魅力的な企業が第二新卒求人を出していたら「とりあえずエントリーシートだけは出しておく」ぐらいのスピード感が必要かもしれません。
2025年現在、大手企業の第二新卒採用が増加中

(2025年1月13日付の日経新聞記事:大企業を中心に第二新卒採用が増加している旨を報道しています)
↑こちらは2025年1月13日付の日経新聞の記事ですが、大企業を中心に第二新卒枠の採用が増えています。
(第二新卒とは、大学卒業後3年以内に転職する人のことです)
上記の日経の記事では三菱電機などの大手企業の採用担当者コメントが載っていましたが、新卒で採用されても仕事内容がマッチせず、離職する人は非常に増えているようですね。
そして、企業がこの枠を第二新卒者で埋めるケースが増えており、その数は2年間で倍増しているというのがこの記事の趣旨です。
第二新卒者はある程度の社会人経験があって、基本的なビジネスマナーを習得しているため、企業側にとっては研修や教育のコストが小さいというメリットがあるためです。
特に、経理という職種については、大手企業は「なるべくまっさらな若い人」で採用を埋める傾向があるので、第二新卒者は採用されやすいでしょう。
現在、第二新卒に該当する人は、大手企業経理の第二新卒求人を狙って転職活動を進めていくのは有力な選択肢といえます。
>>転職サイトで第二新卒向けの経理未経験求人を探してみる(無料)
2. 中小企業の経理求人
中小企業の経理求人も、未経験者が実務経験を積みやすい職場の選択肢です。
中小企業経理を大企業経理と比較した場合の特徴は、経理にまつわる幅広い実務経験を積むことができるという点です。
中小企業では経理担当者が少人数のためです。
↓具体的には、基本的な経理業務(経理の日時業務〜年次決算業務まで)に加えて、以下のような内容の実務経験を広く積める可能性が高いです。
- 給与計算など人事関連の業務
- 社会保険に関する業務
- 契約関連の法務業務
- 資金繰り表の作成業務
- 金融機関との融資交渉
- 税務調査への対応など
逆にいうと、大企業の経理では、担当職務が細かく分けられているため、中小企業の経理と比べて経験業務の幅がせまくなる傾向があります。
ゼネラリスト的に幅広い業務を経験できるのは、中小企業経理として実務経験を積む大きなメリットと言えますね。
大手企業に比べてライバルとなる同僚が少ないですから、出世コースにのって経理管理職になっていく人も多いです。
さらに、地元企業は、地域密着型の経営をしていることが多く、アットホームな職場環境で働ける点も魅力といえるでしょう。
3. ベンチャー企業の経理求人
ベンチャー企業の経理求人は、未経験者の採用を行うことが多いです。
理由としては、ベンチャー企業は求人を出してもなかなか応募者が集めることができないことが多いため、未経験者であっても採用せざるを得ないという事情があります。
ベンチャー企業は規模が小さい分、上で紹介した中小企業経理よりもさらに幅広い業務を担当する可能性が高いです。
その分だけ仕事はきついですが、実務スキルを短期間で身につけやすい環境が整っているといえるでしょう。
特に、急激な成長過程にあるベンチャー企業では、経理としての役割が重要視され、責任感を持って業務に取り組むことで、キャリアアップのチャンスも広がります。
ベンチャー企業での経験は、将来的なキャリア形成においても大きな武器となるでしょう。
4. 大手企業グループの子会社経理求人
大手企業グループの子会社経理求人は、未経験者にとって貴重なキャリアスタートの場となります。
これらの求人は、親会社の安定した基盤を持ちつつ、子会社特有の柔軟な業務環境を提供することが多いです。
未経験者にとっては、親会社からのサポートや研修制度を利用しながら、実務経験を積むことができる点が魅力です。
また、子会社では幅広い業務に携わる機会が多く、経理の基礎から応用までを実践的に学べる環境が整っています。
さらに、親会社のネットワークを活用することで、将来的なキャリアパスの選択肢も広がります。
例えば、他の子会社への異動や親会社への転籍の可能性もあり、長期的なキャリア形成に寄与します。
大手グループの子会社での経験は、転職市場での評価も高く、他社への転職時に有利に働くことが多いです。
このように、未経験者にとって大手企業グループの子会社経理求人は、安定と成長の両方を兼ね備えた魅力的な選択肢となります。
5. 会計事務所(税理士補助)の求人
会計事務所での税理士補助の求人は、未経験者でも実務経験を積む絶好のチャンスです。
多くの会計事務所は、税務申告や会計処理の基礎を学びたい人を歓迎しています。
特に、簿記検定2級以上を持っていると採用されやすくなります。
未経験者でも、やる気と学ぶ意欲があれば、多くのスキルを身につけることが可能です。
実際の業務では、税務申告書の作成補助や会計ソフトの操作、クライアントとの連絡調整などを担当します。
これらの経験は、将来的に税理士資格取得を目指す際にも大いに役立ちます。
また、会計事務所での経験は、経理職としてのキャリアアップにおいても大きなアドバンテージとなります。
中小企業やベンチャー企業、さらには大手企業の経理部門への転職時にも、実務経験が評価されることが多いです。
さらに、会計業務のデジタル化が進む中で、ITスキルの向上も求められています。
最新の会計ソフトやクラウドサービスの知識を身につけることで、経理職としての市場価値を高めることができるでしょう。
6. 経理事務派遣スタッフの求人
経理事務派遣スタッフの求人は、未経験から経理の実務経験を積むための良い選択肢です。
派遣スタッフとして働く場合、さまざまな企業や業界での経理業務に携わる機会が得られます。
これにより、幅広いスキルと知識を実際の業務を通じて習得できます。
特に、派遣会社が提供する研修プログラムを活用することで、必要なスキルを効率的に身につけることが可能です。
また、派遣の仕事は比較的柔軟な勤務形態を選べるため、自分のライフスタイルに合わせて働くことができます。
さらに、派遣先での勤務実績が評価されれば、正社員登用のチャンスも広がります。
経理事務派遣の求人を探す際は、派遣会社の評判やサポート体制を確認し、自分に合った企業を選ぶことが大切です。
経理業務の経験を積むことで、将来的なキャリアアップや転職市場での価値を高めることができるでしょう。
【天国と地獄…】経理は「入社する会社」を間違えると地獄すぎる
そもそも「経理の実務経験」とはどこまでの仕事内容なのか?
「経理の実務経験」とは、以下の4つを指すことが多いです。
- 日次業務の経験
- 月次決算の経験
- 年次決算の経験
- その他の経験(給与計算や資金繰り関連など)
こちらも、順番に解説していきます。
1. 日次業務の経験
経理の実務経験を積むための第一歩として、日次業務の経験は非常に重要です。
日次業務とは、日々の取引を帳簿に記載し、正確な会計記録を維持することを指します。
この経験を積むことで、基本的な経理の流れを理解でき、次のステップへの基盤を築けます。
未経験者が日次業務の経験を得るには、地元の中小企業やベンチャー企業での経理職を狙うのが効果的です。
これらの企業は柔軟な体制を持ち、未経験者でも積極的に採用する場合があります。
また、派遣社員として経理事務のポジションを探すのも一つの方法です。
派遣会社を通じて、短期間で多様な企業の経理業務を経験できるため、実務スキルを効率的に向上させることが可能です。
さらに、日次業務の経験は、経理の基礎を学ぶだけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力も養うことができます。
これらのスキルは、将来的にキャリアを広げるための重要な要素となるでしょう。
経理の世界で成功するためには、まずはこの日次業務の経験をしっかりと積み重ねることが大切です。
2. 月次決算の経験
月次決算の経験は、経理職としての基礎を築く上で非常に重要です。
月次決算とは、毎月の財務状況を正確に把握するために行う作業で、企業の経営判断に役立つ情報を提供します。
この経験を積むことで、財務諸表の作成や分析ができるようになり、経理としてのスキルが大幅に向上します。
未経験者が月次決算の経験を得るためには、まず基本的な簿記の知識が必要です。
簿記3級程度の資格を取得することで、仕訳や勘定科目の理解が深まり、実務に役立ちます。
また、地元の中小企業やベンチャー企業では、経理業務全般を担当することが多く、月次決算の実務経験を積む機会が豊富です。
派遣社員として働く場合も、月次決算のサポート業務を通じて経験を積むことができます。
さらに、税理士事務所での内勤スタッフとして働くことで、月次決算の知識だけでなく、税務に関する知識も身につけることが可能です。
このように多様な職場で経験を積むことで、経理職としての市場価値を高めることができるでしょう。
3. 年次決算の経験
経理職で重要なスキルの一つに年次決算の経験があります。
年次決算とは、企業の1年間の財務状況を整理し、貸借対照表や損益計算書を作成するプロセスです。
この作業は、企業の経営判断に直結するため、正確さとスピードが求められます。
未経験者がこのスキルを身につけるには、まず基礎的な簿記の知識を持つことが重要です。
簿記3級から始め、2級を目指すと良いでしょう。
実務経験を積むためには、経理事務の派遣や中小企業での経理職が狙い目です。
派遣では短期間で多様な業務を経験できるため、年次決算の一部に触れる機会が増えます。
また、地元の中小企業では、広範な業務を担当することが多く、年次決算に直接携わるチャンスがあるでしょう。
さらに、税理士事務所での内勤スタッフとして働くことも有効です。
ここでは、決算書の作成過程を間近で学べるため、実践的な知識が身につきます。
年次決算の経験は、経理職としての市場価値を高めるため、積極的にチャレンジしてみてください。
4. その他の経験
経理の実務経験を積むためには、資金繰り対策や税務調査対応、公認会計士による監査法人の監査対応など、幅広い業務に触れることが重要です。
資金繰り対策は企業の財務健全性を維持するための基本的なスキルで、キャッシュフローの管理や銀行との交渉力が求められます。
税務調査対応では、税法の知識を活かし、正確な帳簿管理と税務申告ができることが重要です。
これらの経験は、税理士事務所での勤務や中小企業での経理担当として携わることが可能です。
また、公認会計士による監査法人の監査対応は、企業の財務報告の透明性を確保するためのプロセスであり、監査基準に基づく資料準備やコミュニケーション能力が求められます。
これらの経験を積むことで、経理としてのスキルが向上し、将来的には経理部門のリーダーシップを担うポジションへのステップアップが期待できます。
さらに、これらの実務経験は転職市場での価値を高め、キャリアの選択肢を広げる役割を果たします。
経理職としての市場価値を向上させるためには、実務経験を積み重ねることが不可欠です。
【天国と地獄…】経理は「入社する会社」を間違えると地獄すぎる
「未経験者が経理経験を積めない問題」とその対処法
↓未経験者が経理のキャリアをスタートさせるためのポイントとして、以下の3つが重要です。
- 経理は実務経験が何より重視される
- まずは経理の現場になんとかして潜り込み「実務経験者扱い」になることが重要
- 簿記2級取ってから就活スタート…では遅すぎる
以下、それぞれの内容について詳しく説明していきます。
経理は実務経験が何より重視される
経理職において、実務経験は非常に重要な要素です。
多くの企業では、簿記資格よりも実務経験を重視する傾向があります。
これは、実際の業務で求められるスキルや知識が、資格だけでは補えないことが理由です。
例えば、日々の仕訳入力や決算業務、税務対応などの具体的な業務を経験することで、理論だけでは得られない実践的なスキルが身につきます。
未経験から経理の実務経験を積むためには、地元の中小企業やベンチャー企業、さらには税理士事務所での求人に目を向けると良いでしょう。
これらの企業は、柔軟な働き方を提供していることが多く、経験を積むための良いステップとなります。
また、経理事務の派遣求人も未経験者にはおすすめです。
派遣として働くことで、さまざまな企業の経理業務を経験できるため、スキルアップの機会が広がります。
実務経験を積む際には、積極的に業務に取り組む姿勢が大切です。
新しい業務に挑戦する意欲を持ち、先輩や上司に質問することで、より深い理解とスキルの向上が期待できます。
将来的なキャリアアップを見据えて、経理の実務経験を積むことは、経理職としての市場価値を高める重要なステップです。
まずは経理の現場になんとかして潜り込み「実務経験者扱い」になることが重要
経理の実務経験を積むためには、まず実際の現場に飛び込むことが重要です。
未経験者でも可能性のある求人を探す際には、地元の中小企業やベンチャー企業の経理求人を視野に入れると良いでしょう。
これらの企業は、柔軟な採用基準を持つことが多く、実際の業務に携わるチャンスが広がります。
また、派遣社員として経理事務を経験するのも一つの手段です。
派遣ならば短期間で様々な企業での業務に携わることができ、実務経験を効率的に積むことが可能です。
さらに、税理士事務所での監査担当や内勤スタッフとして働くことも視野に入れてみてください。
これらの職種は、会計や税務の基本的な知識を実際の業務で活かす機会が多く、経理の基礎をしっかりと身につけることができます。
特に、税理士事務所での経験は、将来的に税理士資格を目指す際にも有利に働くことがあるため、キャリアアップの選択肢としても検討する価値があります。
転職市場では、実務経験があることが重要な評価ポイントとなるため、まずはどんな形でも経理の現場に関わることを目指しましょう。
これにより、次のステップであるキャリアアップの道が開けてくるでしょう。
簿記2級取ってから就活スタート…では遅すぎる
簿記2級の取得を目指すことは、経理職への転職において非常に重要です。
しかし、「資格を取ってから活動を始める」という考え方は、現代のスピーディーな転職市場では少々遅れをとるかもしれません。
実際、転職活動と簿記の勉強を同時に進めることが推奨されます。
なぜなら、実務経験や職場での実践が学びを加速するからです。
例えば、求人の中には「簿記2級取得見込み」という条件で応募可能なものも多く、実際に職場で働きながら資格取得を目指すことで、実際の業務に直結した知識を得られるメリットがあります。
また、転職活動中に得た知識や経験を資格試験に活かすこともでき、相乗効果が期待できます。
さらに、経理の仕事は実務が重視されるため、資格だけでなく、実際の業務経験やスキルが評価される傾向があります。
したがって、資格取得と転職活動を並行して行うことで、より早くキャリアを進めることが可能です。
これにより、転職市場での競争力を高め、効率的なキャリアアップを図ることができるでしょう。
まとめ
今回は、未経験者が経理の実務経験を積むにはどうしたらいいのか?について解説しました。
実務経験が重視される経理職では、応募する求人を間違えないことが大切です。
まずは本文で紹介した6種類の未経験者向け求人を狙い、効果的に転職活動を進めていってください。
【天国と地獄…】経理は「入社する会社」を間違えると地獄

(経理は入社する会社によってブラックにもホワイトにもなる職種なのです)
- 経理として働きたいけど、ブラックでしんどい働き方はしたくない…。
- お給料をきちんと稼げる環境でキャリアアップしていきたい。
↑このように考えている方に、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。
それは、経理という職種は「入社する会社選び」でミスると最悪なことになるということです。
いったん変な会社に入ってしまうと、そこからリカバリするのはかなり大変です。
早めに見切りをつけて転職したとしても、
職歴に「短期間で離職した」という履歴が残ってしまいますし、
退職引き止めにあって、辞めたくても辞められない…みたいなめんどくさい状況にまきこまれることも少なくありません。
あせって転職活動すると、こういう「負のループ」に入ってしまいがちなので注意してください。
経理の年収は基本的に固定給(会社の業績しだい)

(経理の給与は基本的に「固定給」で決まります)
経理が「入社する会社」にこだわらないといけない理由の第一は、
経理の年収は基本的に固定給で決まるからです。
経理という職種は、営業マンみたいに「個人プレー」が給料やボーナスに直接反映される仕事ではありません。
経理の給料は、固定給でほぼ決まります。
役職アップとかも基本的には年功序列が一般的です。
よくいえば安定して働ける仕事なんですが、
業績の悪い斜陽産業の会社に入ってしまったりすると、
「いつまで経っても低年収…」みたいなことになってしまいがちなんです。
あなたがどれだけ能力的に優秀でやる気のある人であったとしても、
入社した会社がろくに利益を出せていないダメ会社だったりすると、給料はいつまで経っても上がりません。
逆にいうと、経理は「業績が安定的に伸びているホワイトな会社」にうまく入り込むことができれば、
多少能力的に低い人でもスイスイ高年収になれたりします。
伸びている企業だと「なんでこの人が?」みたいな人でも、
年収600万〜700万とか稼いでたりしますからね。
大手企業の経理管理職クラスになると、年収1000万プレーヤーも少なくありません。
良くも悪くも、経理は「会社と運命共同体になりやすい職種」ということができるでしょう。

同じ経理職でもこんなに給料が違う…(実際の画像)
「論より証拠」ではないですが、実際に募集されている経理求人で見てみましょう。
↓例えばこちらは未経験OKの経理求人ですが、年収150万円ぐらいの差があります。
経理の実務経験者や管理職の求人になると、
↓さらに年収差は開いていきます。

↑未経験も経験者も管理職も、下の方の「低年収な求人」を好んで働きたい人はあまりいないでしょう。
もちろん、仕事ってお給料だけで選ぶものではありません。
ですが、同じ働くならちょっとでもお給料が高い方がいいに決まってますよね。
いったん入社時の低い年収を受け入れてしまうと、
そこから状況を変えるのはものすごく大変なので注意してください。
(入社後になると、会社との給与交渉はまず通りません。年収交渉は入社する前(転職活動中)にしておく必要があります)
経理は同僚と「長い付き合い」になる可能性が高い

(経理は同僚や先輩と「長い付き合い」になりやすい職種です)
経理は入社した会社の同僚たちと、長い付き合いになるケースが多いです。
経理は良くも悪くも「人の入れ替わり」が少ない職種です。
いったん入社したらずっと働き続ける人が多いんですね。

ときには同じ部署の人と10年以上の付き合いになるようなこともあります。
こういう「ずっと一緒に働く同僚や先輩、上司」がパワハラな人たちだったりしたら…本当に最悪なことになります。
もちろん、仕事ですから多かれ少なかれ我慢が必要なのは社会人として当たり前ですよね。
ある程度のお給料がもらえるなら、人間関係の不満ぐらい耐えられるという人も多いでしょう。
ただ、入社する会社を間違えてしまった場合には、
「給料は安いし人間関係も最悪…」なんてことになってしまいます。
上で見たように、経理は個人プレーでお給料を上げていくということが難しい職種です。
入社する会社の環境はとても重要なのです。
業績の悪い会社の人間関係は最悪…

(業績の悪い会社は職場の人間関係も悪くなりがちです)
業績の悪い会社というのは、職場の雰囲気も最悪になりやすいです。
私自身も経験があるんですが、みんな安い給料に不満を抱えながらしんどい仕事してるんでイライラしてるんですよね。
- 営業マンがやたらいばってて、社員どうしがギスギスしてるとか、
- 先輩がろくに仕事を教えてくれず放置され、しかもミスをしたら怒鳴り散らされるとか、
- お局(おつぼね)みたいなベテラン社員がいて、毎年新人を精神的に追い込んで退職させまくってるとか…。
↑業績の悪い会社に入ってしまうと、こういう誰も幸せにならない働き方になりがちです。
あと、経理未経験の人は「最初に入社した会社」の教育環境は超重要なので注意してください。
誰もが最初は先輩や上司に仕事を教えてもらわないといけませんが、その相手がパワハラな人だったらもう最悪ですよね…。
未経験で入社する会社でどういう教育を受けたか?って、その後のキャリアに大きな影響を与えます。
よくない先輩の下に配属されて、悪い仕事のしかたを身につけてしまったら、ろくなスキルが身に付かなかったりするんですね。
現時点で未経験の人や、まだ経理経験が浅い人ほど「どういう会社に入るか?」は重要であることをぜひ理解しておいてください。
ブラックな働き方をしたくない経理が知っておくべき対処法

(転職活動の「やり方」を間違えないことが大切です)
まちがえて変な会社に入ってしまうリスクを避けたい経理にとって大切なことは、たった1つです。
それは、とにかく転職活動のやり方をまちがえないこと。
具体的には、求人を探す場所をまちがえないことです。
転職活動をしている時点での職歴や経験スキルとかはぶっちゃけどうしようもないです。
ですが、転職活動のやり方(情報の集め方)は工夫次第でなんとかなります。
現時点での職歴や資格スキルに自信がない人でも、
転職活動のやり方でミスらなければホワイト企業にうまく入り込めますよ。

逆に、経験豊富なベテラン経理でも、転職活動のやり方がまずかったために、ブラック企業しか選択肢がない…みたいなケースはありえるので注意してください。
くりかえしになりますが、経理は入社する会社によってホワイト環境にもブラック環境にもなる職種です。
現時点の自分のスキルや職歴で、ベストの選択肢といえるホワイト求人を見つけられるかどうか?で、
今後のあなたの経理キャリアがホワイトなものになったり、ブラックなものになったりするので注意してください。
具体的なやり方を解説!
これから転職活動を始める人は、どこの求人サイトを使うか?には徹底的にこだわるようにしてください。
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条件の悪い求人はあらかじめ排除されているので、ブラック企業にまちがえて応募してしまうリスクを減らすことができますよ。
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- 急速に伸びている業界のベンチャー経理求人
- 未経験資格なしOKで年収450万円〜の経理求人
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- 在宅リモート推進のワークライフバランス求人
- 経理の管理職候補として入社できる求人
上でいくつか紹介した「条件の良い経理求人」も、ヒュープロで実際に掲載されていた経理求人です。
↓常時1万件以上の求人があるので、マッチする求人が必ず見つかりますよ。
ぶっちゃけ経理が「リク◯ビ」とか使わない方がいい
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↓大きく分けて以下の2種類があるんです。

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リクナビやdodaなど、テレビCMその他でよく見かける転職サイト。
とにかく求人の「数」で勝負しているのが特徴。
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求人の「質」で勝負しているのが特徴。
すでに志望職種が決まっている人が使うべきはこちら。
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「経理として働く」「会計職としてキャリアアップしていく」など、
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経理として少しでも条件の良い条件で転職したい人は、経理専門の転職サイトで情報を集めるようにしましょう。
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- 志望動機や職歴書の事前添削
- 面接対策(採用担当者から事前にニーズ情報を得た上で)
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エージェントは事前に企業の人事採用担当者に会って、どういう人材が欲しくて求人を出しているのか?などの情報をくわしく得ています。
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正直、あらかじめ出題範囲を教えてもらってからテストを受けられるみたいな感じですね。
なお、エージェントとの面談は基本的にリモート面談なので、自宅からでも受けられますよ。
非公開求人にアクセスできるようにしておくのが重要

(エージェントと面談すると、特に条件の良い「非公開求人」の紹介を受けることができます)
あと、どのエージェントも「面談に来てくれた人にだけ見せる、とっておきの求人」をいくつか持っているものです。
こういうのを非公開求人と呼んだりしますが、非公開求人は年収などの条件が驚くほど良いものばかりです。
非公開求人は転職サイトには掲載されていない求人です。
(エージェント面談を利用した人だけがみることができます)

非公開求人にアクセスできるようになることも、転職エージェントを使って転職活動するメリットですね。
逆にいうと、エージェントなしで転職活動するのってめちゃくちゃ不利です。
(戦闘機に竹槍で立ち向かうみたいなもんです)
みんな当たり前に転職エージェントを使って転職活動してますから、ライバルに負けたくない人はエージェント使いましょう。
転職エージェントは完全無料で使えますから、転職失敗したくない人は活用したほうが絶対にいいですよ。
なお、転職エージェントにもそれぞれ専門分野があります。
経理に転職する人が相談すべきは経理専門の転職エージェントです。
ここでも個人的には経理専門のヒュープロをおすすめします。
経理の最新の人材市場に精通したエージェントが的確なアドバイスをしてくれますよ。
最後の最後にお伝えしたいこと

(転職活動で「良い相手」に出会えるかは運とタイミングで決まる部分も多いです)
最後まで読んでいただきありがとうございました。
最後までていねいに読んでくれたあなたに、特別にお伝えしたいことがあります。
それは、転職活動なんてぶっちゃけ運とタイミングで決まる部分も多いってことです。
時期によって世の中に出ている求人総数は違いますし、業界ごとに繁忙期などもありますからね。
ただ、運の要素が多いなら、手持ちの候補が多い人の方が成功確率は上がるのはまちがいありません。
このへんは恋愛とかと同じです。
「数打ちゃ当たる」とまではいいませんが、たくさんの選択肢をキープしている人と、そうでない人とでは前者の方が理想の相手(企業)と出会いやすいのは当然ですよね。
転職活動では、良さげな企業求人を「手持ちのカード」としてなるべくたくさん確保しておくことが大切です。

転職サイトに無料登録したら、年収や勤務地などの希望条件を細かく入力しておくのがコツ。
転職サイトからは入力した希望条件に合わせておすすめ求人が定期的にメール配信されてきますから、
こうした情報をチェックする習慣をつけるだけでも転職成功の確率は上げられます。
転職活動は「求人に応募する前」の段階ですでに勝負がついている
あと、しつこいようですがエージェントがくれる企業の内部情報はメリットが非常に大きいので、絶対に活用すべきです。
エージェントは企業の人事採用担当者と直接話をして情報をとってきている人たちなので、
↓その企業がどういう人材を欲しがっているか?について具体的なアドバイスをしてくれます。

(ヒュープロ:経理専門の転職エージェント公式サイトより抜粋)
転職エージェントは、自分の職歴や希望条件にマッチした求人にしぼって、
狙うべき求人を教えてくれますから、効率的に転職活動を進めることができますよ。
転職エージェントにナマの情報をもらうか?
自力でネット情報を頼りにリサーチするか?です。
いわば「求人に応募する前」の段階で勝負がついてしまうというか、かなりの差がついてしまうんですね。
可能性の低い求人に応募するのは時間の無駄ですし、
不採用の通知を受けるのって相当なストレスです。
採用可能性の高い求人だけにしぼって、効率よく転職活動しましょう。
転職エージェントを使うかどうかは任意ですが、
使わない場合はどうしても、手探り状態で転職活動していくことになりがちなので注意してください。
エージェントは無料で何回でも相談に乗ってくれます。
基本的にリモート面談なんで、手間も少ないですよ。

業界に詳しいエージェントとチャットやLINEでつながっておくだけでも、
定期的におすすめの非公開求人を送ってくれたり、
志望業界の最新の求人動向を教えてくれたりするので何かと得します。
転職と恋愛の共通点

(転職も恋愛も「選択肢が多い人」が理想の相手に出会える)
転職は「情報リサーチ」を始めるのが遅い人ほど不利です。
うまくいかない人ほど、ギリギリのタイミングまで動こうとしない傾向があるので、あなたは注意してください。
いい男(女)がなかなかいない…って不満こぼしてる人ほど、
家にずっと閉じこもって人と交流してなかったりしますが、これとよく似た状態ですね。
出会いが欲しいならマッチングアプリに登録ぐらいはしたらいいのに、それすらやらず「誰かいい人紹介してくれないかな…」とか受け身だったりします。
これだとさすがに良い相手にタイミングよく出会うのは厳しいですよね。
転職活動もこれとまったく同じです。
情報は自分から積極的にとりにいかないとライバルに差をつけられます。
転職サイトへの無料登録はスマホで1分でできる作業ですから、まずはここからスタートしましょう。
↑転職サイトや転職エージェントは完全無料で使えます。
合わないと感じたらいつでも解約できるのでリスクはありませんよ。
