- 社会保険労務士におすすめの転職先は?
- 社労士の知識経験を生かせる就職先が知りたい!
社会保険労務士の職場といえば、社労士事務所や企業の人事労務が代表的ですね。
ですが、社労士の資格や実務経験を評価してもらえる職場はこの2つだけではありません。
この記事では、社会保険労務士におすすめの転職先を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
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この記事の目次
社会保険労務士におすすめの転職先6つ
↓社会保険労務士の資格と実務経験が評価される転職先として、以下の6つを挙げることができます。
- 企業の人事労務担当者
- 企業の法務担当者
- 社労士事務所
- 税理士事務所(税理士法人)
- 経営コンサル会社(労務コンサルタント)
- 人事労務のアウトソーシング会社
それぞれの転職先の特徴について、順番に解説していきます。
1. 企業の人事労務担当者
資格と実務経験のある社労士に第一におすすめしたい転職先は、民間企業の人事労務担当者です。
企業規模にもよりますが、給与相場は年収500〜700万円ぐらいは狙えますよ。
社労士資格保有者の典型的なポジションは労務や給与計算担当者ですが、
↓その他にも人事採用や研修育成担当といったポジションでもニーズが高いですね。

なお、企業の人事労務担当者に応募する際には、
できれば従業員数100名以上の規模の会社を選びましょう。
このくらいの規模があるほうが縦割り意識が強すぎず、働きやすいです。
ある程度の裁量を任せてもらえる傾向にあるため、やりがいも生まれ、業務の幅が広がってキャリアアップに繋がりやすいですよ。
2. 企業の法務担当者
2つ目は、民間企業の法務担当です。
給与相場は労務担当より高めで、450〜600万円が相場となります。
社労士事務所で得られた会社法や独占禁止法などの法律知識を生かしながら、
キャリアの幅も広げられるなど、将来性があるのがおすすめの理由です。
こちらも中堅規模の企業が働きやすいでしょう。
「社労士事務所での知識経験を生かし、より法律的なアプローチで今後のキャリア形成を目指したいこと」をアピールします。
3. 社会保険労務士事務所
現在も社労士事務所で働いているけど、人間関係や業務に不満があるという場合は、
別の社労士事務所を転職先に選ぶのも、良いキャリア選択ですよ。
社労士事務所の場合、実務経験にもよりますが300〜350万円でしょうか。
民間企業の人事労務担当や法務担当には給与面では劣ってしまいますが、
培った実務経験をそのまま生かせるのでおすすめです。
資格は持っているけど実務経験が少ない人は、大手よりも小規模の社労士事務所に転職するのがいいでしょう。
小規模な事務所だと一人当たりの業務範囲が広く、
手続きから給与計算、就業規則や労務相談など幅広く実務経験を積めるからです。
転職にあたっては「今後も社労士業界で自分のビジョンを実現していきたいこと」をアピールし、
転職先の求人情報などを見て、現状との業務範囲の違いをしっかり把握しておきましょう!
4. 税理士事務所(大手の税理士法人)
社会保険労務士の資格を活かして就職するなら、大手の税理士事務所もありでしょう。
業務内容は社労士事務所とあまり変わらないので、給与相場は300〜450万円になります。
おすすめの理由は需要の高さです。
税理士事務所が民間企業から税務関係の業務を請け負うときに、労務領域の業務もまとめて引き受けるケースはかなりあります。
その際、社内に社労士資格を持っている社員が常駐していることが必須となるため、
税理士事務所での社労士の需要は大きいんですね。
小さな事務所は社労士業務を請け負っていない場合があるので、大手税理士事務所をおすすめします。
転職先へは、「社労士の有資格者として即戦力になれること」と、
「税務の知識も増やし、士業としての深さを出していきたいこと」をアピールしましょう。
5. 経営コンサル会社(労務コンサルタント)
より高いキャリアを望むなら、コンサルタント会社での労務コンサルタントも就職先の選択肢に入ってきます。
給与相場は500~800万円を狙えるなど、今回ご紹介する転職先の中で最も年収が高く、
経営者と一体となって会社の成長に携わることができるのがおすすめの理由です。
狙うべき企業規模は、やはり大手のコンサルタント会社でしょう。
圧倒的な人脈やネットワークを有しており、多くの経験を積むことができるからです。
会社の経営方針や戦略立案に携わるため、難易度も飛躍的に上がりますが、
経営者や役員の方と仕事をすることになり、それに応じたやりがいと成長が手に入ります。
転職にあたっては「より経営に近い部分に携わりたいこと」や、
「今まで習得した知識経験をフル活用していきたいこと」をアピールしたいですね。
6. 人事労務のアウトソーシング会社
最後は、人事労務のアウトソーシング会社です。
いわゆるBPO(Business Process Outsourcing)といって、
社会保険手続きや給与計算など、労務領域の中から特定の業務を抜き出してビジネスにしている会社を指します。
給与相場は基本的に民間企業の給与水準に則り、500〜700万円くらいも狙うことができますよ。
これまでの経験を即戦力として生かせ、難易度もそれほど高くはないため、すぐに成果を出せるのでおすすめです!
特定の業務を深めていくことになるので、ある程度社内のフローが整った大手企業がいいでしょう。
業務の幅が狭まることで専門性がとても高くなるので、転職先には、
「これまでの知識経験を生かし、今後は特定分野のスペシャリストを目指したい」とアピールできます。
まとめ
今回は、社会保険労務士の資格を活かせる転職先について紹介しました。
社労士の資格と実務経験を求めている職場はたくさんありますので、自分に合った道を見つけましょう。
ぜひ転職活動の参考にしてください。
【※悲報】転職先を間違えた社労士の末路が地獄すぎる…

(社労士の中でも「年収格差が広がっている」のが現実です…)
社労士は国家資格として有名ですし、人気の職種ですね。
ですが、残念ながら現実はそれほど甘くはありません。
資格スクールの広告では「人事や労務の専門家!ニーズがずっとある安定の国家資格!」みたいに(かなり)大袈裟に書かれてることが多いですが、
これ、半分正解で半分間違いなんです。
どういうことか?
ひとことで言うと、社労士の中でも格差が広がっているということなんです。
↓ひとくちに「社労士」といっても、実際には以下の2種類の働き方をしている人たちがいるんですね。

- ホワイトな環境で働ける社労士
・年収が平均よりかなり高め(実務経験者なら年収600万円スタート、未経験でも年収400万円スタートなど)
・未経験者はていねいな新人研修からスタートできる。
・企業の人事部や法務部で「社内専門家」として一目おかれる存在としてやりがいのある仕事ができる。
・社労士事務所などで「社労士の専門業務のみ」を担当し、クライアント企業から信頼されて人事戦略のコンサルなども相談される存在。 - ブラック企業で搾取されまくる社労士
・実務経験5年以上あるのに年収350万円…
・未経験の新人なのに職場で放置される。仕事を教えてもらえない。
・新人は「お荷物あつかい」新人社労士や勉強中の社労士志望者。
・サービス残業は当たり前で繁忙期は超激務。
・職場の人間関係は最悪で離職率も高く、新人が1年以内に辞めていくので使い捨て状態の社労士事務所…。
↑実はこちらの2. ブラックな環境は、私自身が新人社労士だった時代に経験した職場のリアルな実態です(当時を思い出すだけで胃がキリキリしてきます…)
どちらの環境で働きたいか?と聞かれたら当然、1. ホワイトな環境ですよね。
ですが、ブラック企業やブラック事務所を転職先に選んでしまい、やる気を失って社労士という職業そのものを辞めてしまう…
という悲惨な末路をたどる社労士志望者は少なくないのです。
同じ「社労士大歓迎の求人!」でも待遇がこんなに違う…
「論より証拠」ではないですが、実際の社労士求人を見てみましょう。
以下の2つは同じ「未経験OK」の社労士求人ですが、待遇にはこんなにも差があるのが現実です。
(入社後に稼げるお給料がまったく違います)
↓あえて2つ目の、条件の悪い求人に応募する人はいないでしょう。
↓実務経験者向けの求人でもこんな感じでかなり差があります。
こちらもあえて2つ目の求人を選んで働く人はいないでしょう。

↑同じ社労士として働くなら、なるべくホワイトな環境でやりがいを持って働きたいですよね。
お給料も少しでも高い方が良いに決まっていますし。
なぜ、「ホワイト社労士」と「ブラック社労士」に二極化してしまうのか?
注意していただきたいのは「仕事で優秀な人でも、ホワイト環境で働けるとは限らないこと」です。
とても仕事が早くて優秀で、性格的にもまじめで一生懸命に社労士業務を頑張っているのに、
年収がなかなか上がらずしんどい働き方をせざるをえない社労士ってものすごくたくさんいるんです。
なぜ、こんなふうに差が生まれてしまうのか?ですが、
これは「どういう企業や社労士事務所に所属して働くか?」による違いです。
つまり「自分の勤務先がもうかっているか?きちんと利益を出せているか?」の違いですね。
社労士は、営業マンのように「自分で契約を取ってくるような仕事」ではありません。
勤務先企業の業績に応じて、給料やボーナスが決まる職種です。
基本的には固定給でお給料が決まりますから、個人成績が給料に反映されにくい職種なんですね。
つまり、あなたが社労士としてどんなに優秀であったとしても、
勤務先の企業や社労士事務所がもうかっていなかったら、
お給料はいつまでたっても安いまま…になってしまうんです。
逆に言えば、仕事の能力にあまり自信がなかったとしても、
転職先の選択が正しくて、
ホワイトな社労士になれるケースもあるわけですね。

実際、ブラックな社労士事務所で年収300万円で働いていたけれど、
業績の良い企業の人事総務に転職していきなり年収500万円にアップする(年収1.5倍以上にアップ)なんてことは普通にありますからね。
(私は、そんな人はたくさん見てきました)
社労士という職種は「どういう会社や事務所を自分の勤務先に選ぶか?」の選択が、ものすごく大切な職種であることを知っておいてください。
(追伸)今すぐは転職活動を始められない人もやっておくべきこと
今すぐは転職活動する気はない人や、いろいろ事情があって転職活動を始めることはできない状況の人も、
転職先候補の情報をリサーチする習慣をつけておきましょう。
具体的には、社労士求人専門の転職サイトに無料登録しておき、最新の求人情報をチェックする習慣をつけておいてください。
高年収で働きやすい優良な求人は、未経験者向け/実務経験者むけを問わず、
応募の締め切りがとても早いので、日常のリサーチ量で差がつきます。
(情報リサーチで負けると、転職活動ではライバルに負けます。令和時代の転職活動は情報戦です)
ホワイトな社労士求人を見逃したくない人は、
社労士専門転職サイトで無料アカウントを作っておき、勤務地や年収、企業規模などの希望条件を詳細に入力しておくと良いです。
希望条件にマッチする求人が出てくるたびに、最速でメール通知してもらうことができるので、ホワイトな社労士求人を見落とすリスクをなくせますよ。
また、日常生活や現在の仕事のストレスや疲労が限界までたまってくると、
転職サイトに登録する気力すらなくなるものです。
こうした作業は、精神的に余裕のあるタイミングでやっておくのが大切ですね。

転職活動って恋愛と同じで「良い求人にたまたま出会えるか?」で決まってしまう部分も大きいですから、
転職活動の情報リサーチはなるべく早い段階(できれば在職中)から始めておくようにしましょう。
ものすごく仕事が優秀なのに、転職活動の情報リサーチが足りなくて、
ブラックな働き方を選択してしまう社労士って、ものすごくたくさんいるのが現実です。
この記事を読んでいるあなたはそういう悲しい状態にならないように、
転職サイトを使って日常的に情報リサーチをしておくようにしてください。
良い意味での「逃げ道」を確保しておくのが大切

(良い意味での「逃げ道=優良求人の情報」を確保しておくのが大切です)
転職サイトから送られてくるおすすめ求人を日常的にチェックして、
良さげなものが出たらそのつどブックマーク保存しておきましょう。
転職活動のなるべく早いタイミングからこの作業をやるくせをつけると、
「どうしても辛くなったら転職もある」という選択肢を確保することができます。
いい意味での「逃げ道」を確保できるので、今の生活や職場のストレスが限界になる前に、「転職」という対策を打つことができるんです。
転職活動は「良い求人との出会い」で決まってしまう部分も大きいです。
精神的/体力的に余裕のあるタイミングで転職サイトに無料登録しておき、
自分の条件で採用される可能性が高いおすすめ求人が自動的にメールで最速で届く仕組みをつくっておきましょう。
転職サイトは誰でも無料かつ完全匿名で使えますし、
必要なくなればいつでも解除できるので、使わない手はありません。

企業人事部や社労士事務所の求人を探すなら、社労士専門の転職サイトを活用しましょう。
高年収で働きやすいホワイトな社労士求人をたくさん見つけることができますよ。