- 施工管理は「意外と楽な仕事」って本当?
- 新人は暇すぎる(ゆるブラック)って本当?
- 現場の職人さんたちとの人間関係はどんな感じ?
施工管理というと「しんどい仕事…」というイメージを持つ人が多いと思いますが、ネットの口コミでは「意外と楽な仕事」と書いている人もいるみたいですね。
このブログ記事では、実際に施工管理として働いている私が、この仕事のリアルな実態について解説します。
施工管理の仕事に興味がある人は、ぜひ参考にしてみてください。
施工管理業界で働いている20代男です。売上高2,000億円・従業員約2,200名規模の準大手建設会社にて、道路工事施工管理として働いています(国や地方自治体のインフラ整備工事の受注が多いです)。現在は現場代理人として安全・予算・品質・工程の管理、地元住民や行政との調整などをやっています。保有資格は第二級土木施工管理技士・技術士補。現在進行形で働いてる人の視点で施工管理業界のリアルを紹介します。
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この記事の目次
施工管理は「意外と楽」って本当?
結論から言うと、施工管理は基本的にしんどい仕事です。
ただ、慣れてくると「意外と楽かも」と感じる場面も出てくるかなという感じですね。
↓ここでは、以下のようなことを説明します。
- いわゆる「肉体労働」は意外と少ない?
- 働き方改革の影響(残業や休憩時間に変化あり)
- 現場の人たちとのやり取りを前向きに楽しめるタイプの人は楽
いわゆる「肉体労働」は意外と少ない?
施工管理には、ルーティン化された現場業務や、体力的な負担の少ない事務作業もあります。
特に現場巡回などは、確認のみで終わることもあり、
やってみると意外と楽に感じる人が多いと思いますよ。
施工管理として現場との関わり方に慣れてくるとさらに楽になってきます。
事前に工事の段取りを組んでおくことで、職人さんが作業している間にこちらの作業が発生しないためです。
いわゆる肉体労働は意外と少なく、重いものを持ったり力仕事をする場面はそれほど多くありません。
現場では職人さんが作業を行います。
なので、施工管理は工程管理や安全確認、書類作成など意外とデスクワークも多いです。
台風などの天候や緊急時を除けば、肉体的な負担は思ったより少ないと思いますよ。
働き方改革の影響(残業や休憩時間に変化あり)
私も「施工管理はブラック」というイメージを持って入社しました。
しかし、実際に働いてみると、働き方改革の影響で思ったよりも楽だった―これは私の同期が実際に口にしていた言葉です 。
働き方改革の影響もあり、現場によっては休憩時間がしっかり取れるようになったり、定時で帰れる現場もあるようです。
特に公共工事では、国の方針により「完全週休二日制」の工事に対して加点評価や予算の上乗せをされています。
それに対応する形で休みをしっかり確保する会社も増えてきました。
ただし、現場によっては依然として拘束時間が長くなる場合もあり、天候や納期などのトラブル対応で休日出勤を求められることもあります。
こればっかりは現場によって違うとしか言いようがありません。
同じ会社の中でも配属先によって大きく変わります。
現場の人たちとのやり取りを前向きに楽しめるタイプの人は楽
現場の職人さんの施工を管理する仕事ですから、日々の会話や信頼関係の構築が大切です。
職人さんとのやり取りを前向きに楽しめる人にとっては、施工管理は楽な仕事だと思います。
ただし、現場事務所の所長(上司)と職人の間で意見が食い違うことも多く、板挟みになり精神的に悩むことも少なくないです。
施工管理1年目の新人は暇な「ゆるブラック」って本当?
ネットの口コミでは「施工管理1年目だけど仕事めっちゃ暇」とか「実質ゆるブラックで逆に辛い」などの声もあるようですね。
私は中堅の建設会社に入社し、1年目は道路工事の現場に配属されました。
入社半年までは担当現場はなく、先輩の担当現場を回る日々でした。
担当がなかったものですから仕事量としてはそれほど多くなく、暇だなと感じることもありました。
ただし、担当を割り振られるようになった9月頃から仕事が増え、測量補助から写真撮影、書類作成を行い、一気に忙しくなりました。
勤務時間はだいたい朝7時半から夜8時頃まででした。
月の残業時間としては40から60時間ほどだったと思います。
それで年収は約400万円(手取りで320万円)ほど。
最初は体力的にも精神的にもきつかったですが、現場に慣れるにつれ、少しずつ楽に感じるようになったと思います。
ホワイトに働きたい人は教育制度やサポート体制が整っている企業を選ぼう
ゆるブラックとまでは言わないまでも、雇用環境が微妙な職場でモヤモヤしている新人若手層は多いかもしれません。
ホワイトな職場でやりがいを持って働きたい人は、別の職場へ転職することも検討してみましょう。
特に、給料や福利厚生を最重要視する人なら、大手ゼネコンを選ぶのが良いでしょう。
住宅手当や社宅、扶養手当、退職金制度などの充実した研修制度が整っています。
新人研修やOJTが充実しているため、未経験でも安心して業務を覚えられます。
また、専門性の高い工事メインの会社もおすすめです。
大規模な工事ほど責任も大きく、精神的な疲れも大きくなります。
そこで補修・補強をメインとした工事ならば専門性が高いです。
小規模工事であるため、ルーチン化しやすく、業務の見通しが立てやすいため、自分のペースで働きながらスキルを磨くことができます。
施工管理の仕事が「楽しい」と感じる瞬間
施工管理の仕事には大変な面もありますが、
↓やりがいや楽しさを感じる瞬間として以下のような場面があります。
- 職人との信頼関係ができたとき
- 現場を自分の裁量で動かせたとき
- 目に見える成果がカタチとして残るとき
- 評価されて自分の成長を実感できたとき
1. 職人との信頼関係ができたとき
最初は緊張しており、職人さんとは上手く話せなかったです。
ですが、担当となり日々のやり取りを繰り返す内に休憩中は一緒に話せるようになりました。
「(私)さんも大変だと思うけど、がんばれよ」と声をかけてもらえました。
チームとして信頼される存在だと認めてもらえた気がして、本当に嬉しかったです。
2. 現場を自分の裁量で動かせたとき
入社してすぐはほぼ上司の指示通りに動くだけでした。
しかし経験を積むうちに、「ここの工程はこう進めよう」「この箇所は職人さんにこう伝えよう」と自分で判断できるようになってきました。
徐々に現場を自分の采配で動かせるようになり、職人や上司からも信頼されるようになり、大きな達成感を感じます。
裁量が大きいほど責任も感じますが、その分、やりがいや楽しさも感じます。
3. 目に見える成果がカタチとして残るとき
この仕事は地図に残る仕事です。
完成した道路や構造物を通るときに、それが日常的に使われているのを見ると、「自分がこれを創ったんだ!」と強く実感できます。
苦労した現場ほど思い入れも強く、とても誇らしい気持ちになります。
数年から数十年の成果が目に見えて形に残るのは、施工管理ならではの喜びです。
4. 評価されて自分の成長を実感できたとき
自分の成長を実感できたのは、上司や会社から評価を受けた時です。
例えば、1年目の終わりの面談では仕事の成果が認められ、A評価で年度を締めくくることができました。
年収の昇給は約20万円、ボーナスも年2回しっかりともらうことができました。
2年目には現場代理人として正式に現場の責任者となりました。
責任は増しましたが、自分の意見や判断が現場に反映されるようになりました。
1年目の自分から成長できた実感があります。
このように、昇給やボーナス、役職アップを通じて、努力が実を結んでいると実感できることが、何よりもやりがいに繋がります。
まとめ
このブログ記事では、きついといわれる施工管理の仕事でも、意外と楽な場面もあるよというお話をさせていただきました。
施工管理の仕事は、現場や会社によって仕事のきつさや稼げるお給料の金額が大きく異なります。
これから転職活動を始める方は応募する求人をしっかり吟味するようにしてくださいね。