- 施工管理とはどんな仕事?
- 現場代理人と工事管理の仕事内容の違いは?
- ゼネコン勤務とサブコン勤務はどう違う?
このブログ記事では、施工管理の仕事内容や役割について詳しく解説します。
建設業界で働くことに興味がある方はぜひ参考にしてください。
施工管理業界で働いている20代男です。売上高2,000億円・従業員約2,200名規模の準大手建設会社にて、道路工事施工管理として働いています(国や地方自治体のインフラ整備工事の受注が多いです)。現在は現場代理人として安全・予算・品質・工程の管理、地元住民や行政との調整などをやっています。保有資格は第二級土木施工管理技士・技術士補。現在進行形で働いてる人の視点で施工管理業界のリアルを紹介します。
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この記事の目次
施工管理の仕事内容とは?何をする仕事か簡単にわかりやすく解説!
施工管理は、いわゆる建設会社で働く人が多いです。
建設会社は、国や自治体、民間企業から仕事を受注して、完成させたらお金を受け取る仕事をしている会社ですね。
そこで働く施工管理の仕事内容は、この「工事現場の司令塔」として工事全体をとりしきるのがメインになります。
現場で働くさまざまな人たちを管理して指示を出し、期限までに余計なコストを出すことなく、工事を完了するのが施工管理の仕事ということになります。
もう少しくわしくいうと、工事現場で「工程」「品質」「安全」「原価」などを管理し、工事をスムーズに進めるための指揮・調整をする仕事というわけですね。
施工管理の現場で関わる職種とその役割分担について
施工現場にはさまざまな職種の人たちが関わっています。
以下に主な職種をまとめてみました。
現場全体を統括する現場代理人:工事全体の責任者として、現場での最終判断権を持ち、工事を統括します。
技術的指導や監督を行う主任技術者・監理技術者:工事現場で施工の管理や監督を行います。
実際に施工する職人:現場代理人からの指示のもと、現場での施工を行います。
その他:他にも多くの職種があり、現場ごとにその関わる規模は変わってきます。例えば、協力会社の現場代理人や発注者の監督員等です。
それぞれが自分の役割を果たしながら、現場を一つのチームとして動かしているのが施工管理です。
施工管理の「現場代理人」の仕事内容はこんな感じ
施工管理は「現場の司令塔」というお話しをしましたが、この役割をもっとも多く担っているのが「現場代理人」というポジションです。
現場の責任者として工事全体を取り仕切る重要な役割を担います。
具体的には、工程管理・品質管理・安全管理・原価管理といった施工の基本を全て担当し、発注者(役所や民間企業)や協力会社との打ち合わせ・調整をします。
設計図をもとにどの材料を発注し、どの順番で工事を進めるのかを決めたり、トラブルが起きた時に判断を下すのも現場代理人の仕事です。
工期を守りつつ、コストを抑え、品質を確保し、安全に進める。
責任は重いですが、自分の判断で現場を動かすことができます。
経験を積めば若いうちから成長することができる仕事です。
施工管理と工事管理の違いとは?
「施工管理」と「工事監理」は似ているようで役割が異なります。
施工管理は、現場で工事をスムーズに進めるための責任者です。
工程・品質・安全・原価などを管理し、適切に現場を進めていきます。
一方で「工事監理」は、工事の施工内容を確認し安全性を保ちます。
図面通りに工事が行われているかをチェックし、工事の欠陥がないか確認し、事故を未然に防ぐ役割があります。
つまり、施工管理は「つくる人」、工事監理は「確認する人」と考えるとわかりやすいと思います。
どちらが偉いかということはなく、どちらも工事を行う上で大変な役割を担っていると言えるでしょう。
ゼネコンとサブコンの違いとは?どっちに転職すべきか
施工管理の仕事を目指すうえで、「ゼネコン」と「サブコン」の違いは知っておきたいポイントです。
ゼネコンは総合建設会社で、土木・建築工事の全体を管理する立場です。
会社が直接工事を行うことは少なく、多くの場合は複数の業者が下請けに入り、それらを統括・監理することになります。
一方、サブコンは電気・空調・設備など特定分野を専門に請け負う会社です。
ゼネコンの下請けとして、一つの分野を専門的に工事を行います。
ゼネコンの施工管理は大規模な工事や多職種との調整が多く、プロジェクト全体を動かすのが魅力的です。
反対に特定の専門分野に関心を持ち、その知識を深めたいならサブコンもおすすめです。
施工管理の現場代理人は辛い?ベテラン職人さんとのやりとりエピソード
たとえば、私が初めて担当した現場では、ベテラン職人さんから「その段取りはおかしくないか。そんな指示には従えない」と反発を受けました。
当初は緊張しながら指示を出しても現場が動かず、工事が思うように進まない日々が続きました。
しかし、現場で一緒に作業に加わったり、休憩時間に職人さんたちと缶コーヒーを飲みながら話す時間を増やす中で、現場のことをどう考えているのかを教えてもらえるようになりました。
あるとき休憩中に、「お前もよくがんばってるな」と声をかけてもらえたときは、本当に嬉しく、少しは認めてもらえたんだと感じたのを覚えています。
最終的には、私の指示に納得して従ってもらえるようになり、現場もスムーズに動くようになりました。
間違った指示は現場を混乱させてしまいます。
だからこそ、現場をよく理解し、正しい指示を出すことが施工管理の重要な仕事だと、身をもって学びました。
施工管理になるにはどんな会社を選べばいい?転職先で後悔しないポイント
施工管理を目指すなら、まずは自分が関わりたい分野(建築、土木、設備等)を明確にしましょう。
次に現場の規模(数百万円から数十億円)や勤務地、働き方などを事前にチェックしましょう。
大手ゼネコンは研修制度が整っていますが、工事規模の分、責任も大きいです。
一方で中小ゼネコンは小規模で早くから現場を任されることもあります。
勿論一長一短ではありますが、就職できるなら大手がおススメです。
教育制度が充実しており、給与面等の福利厚生の面でも優れているからです。
また、現場の安全管理や労務体制も整っているため 、休日も取りやすいです。
施工管理は未経験でもできる仕事?
未経験でも施工管理職に採用される人はかなり多いです。
私が入社したときも未経験者は一定数おり、20代から40代と幅広く採用されていました。
職種も元作業員から公務員まで雑多な人種が集まってきています。
ただ、全員男性だったので、男女比率はこれからといったところでしょうか。
女性の現場代理人では工事の点数を加点する等、登用のための制度導入も始まっているようです。
未経験でもできるかについて詳しく解説した記事がありますので、ぜひ読んでみてください。
施工管理の仕事で「楽しい・やりがいがある」と感じるのはどんなとき?
施工管理の仕事で一番やりがいを感じるのは、やはり自分が関わった現場が無事に完成したときです。
バラバラだった図面や資材、人手が一つにまとまり、目の前で形になっていく過程には大きな達成感があります。
何もないところから俺は頑張ってこんな立派な道路を創ったんだ!と誇らしく思います。
また、関係者との調整がうまくいき、スムーズに工程が進んだときの喜びもひとしおです。
完成した構造物を見て「自分がつくったんだ」と胸を張れるのは、施工管理ならではの魅力です。
大変なことも多いですが、それを乗り越えた先にある満足感は格別です。
まとめ
このブログ記事では、施工管理の仕事内容について解説しました。
施工管理は建設現場の司令塔として、大きなプロジェクトを成功に導く重要な役割を担っています。
現場の完成を見たときの達成感や、自分の判断で現場を動かせるやりがいは、この仕事ならではの魅力といえるでしょう。
未経験からでも挑戦できる職種なのも魅力です。
大手ゼネコンから中小企業まで様々な選択肢がありますよ。
建設業界に興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。