- 法科大学院修了生は就職できない?
- きちんと評価してくれる就職先ってある?
法科大学院修了生(ロー卒無資格者)は就職できない…
↑ネットの口コミではこういう評判も多いですよね。
ですが、結論から言うと大丈夫です。
ロー卒無資格者でも、狙う求人をまちがえなければちゃんと評価してもらえますよ。
この記事では、法科大学院卒業後に司法試験に挫折し、民間企業に就職した私が、ロー卒無資格者の就活成功のコツを解説します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
法科大学院修了生は就職できない?就活の進め方
結論からいうと、法科大学院修了生だから就職できないなんてことはありません。
ただし、ポイントを押さえて就活をやっていく必要はあります。
↓具体的には以下のような点を理解しておいてください。
- 既卒(第二新卒)として戦うべし
- 転職も見越して求人をしぼりこむべし
- 法科大学院修了生を優遇する求人を狙え
- 実務未経験で入社する会社には「高望み」をしない
- 適切に人に頼る(就活は自力で全部やろうとしないこと)
- 法律知識以外の「強み」を作る
以下、順番に見ていきましょう。
1. 既卒(第二新卒)として戦うべし
法科大学院終了後、司法試験の合格発表が11月にありますが、一般的にそこからの就職は難しいと言われています。
多くの司法試験受験生がこの時点で20代後半に入り、経験もない状態での就職は確かに難易度が高いんですよね。
一方で、その専門性やスキルの高さを活かせば、必ず就職はできます。
特に、既卒(第二新卒)では、就業経験に限らない幅広い経験やスキルを重視するので、圧倒的に有利なんです。
筆者自身も、法律の知識+αのアピールで、短期間で就職まで漕ぎつけることができました。
2. 転職も見越して求人をしぼりこむべし
しかしながら、初めから完璧な条件の求人を見つけるのは非常に困難ではあります。
周りが弁護士など高所得の職業に向かう中、同じ水準の高所得の求人を探すのは、はっきり言って無理です。
ただ、司法試験修了生、且つ企業法務経験者は、管理職候補になる可能性が高く、
転職でのスキルアップを見据えれば、逆転も夢ではありません。
まずは経験や追加スキルの取得を目指して、就職することを目指すべきですね。
就職したからといって、その後の人生が全て決まるわけではないので、
適切なスキルアップを見越して、就活を進めていきましょう。
3. 法科大学院修了生を優遇する求人を狙え
企業側からしても弁護士だと、どうしても給与を高くしなければいけないという考えから、
あえて法科大学院卒を優遇する求人を出すことがよくあります。
また、弁護士は法律の知識が中心になり、ビジネス感覚がない場合も多く、
企業からすると扱いにくいというケースも多数あるんですね。
特に、上場直前や上場して間もない、第二創業期にあるような企業では、
弁護士を雇うのは難しく、法科大学院修了生を優遇する求人も多いんです。
なので、こういった法科大学院修了生を優遇する求人を狙いましょう。
ちなみに、この時の年収の目安は、400万円〜500万円程度ですね。
法律事務所よりはかなり低いと感じると思いますが、新卒よりは高く、非常に好条件なんです。
4. 実務未経験で入社する会社には「高望み」をしない
法科大学院修了生は、普通に四年制大学を出たばかりの新卒の人たちと比べると「ちょっと変わった人」という扱いをされるのは避けられません。
法科大学院終了からかなり時間が経っている人の場合、
「法曹志望だったけど、司法試験に受からなかった」というのは厳然たる事実です。
また、司法試験をまだあきらめていない人の場合、
採用側からは「腰かけ就職」と評価される可能性もあります。
法科大学院修了生が、実際に就職するためには、まず何より高望みしないことが大事です。
司法試験に合格していない無資格者が、有資格者と同等の収入をはじめから得ることは絶対に無理ですよ。
だからこそ、今までの経験や知識を活かして、地に足をつけて就活に臨みましょう。
5. 適切に人に頼る(就活は自力で全部やろうとしないこと)
司法試験の勉強は、自分一人の力で頑張るものです。
一方で、就活は違います。
法科大学院修了生を対象とした就活支援や、第二新卒も扱っている、
転職エージェントなどの力を借り、効率的に進めることが大事なんです。
少しネットで探して、年収の目安などもわからないまま就活するくらいでは、成功はつかみ取れないと思ってくださいね。
特に近年、就活支援や転職エージェントの市場規模は大きく拡大しており、
就活生・転職希望者側の利用は無料というケースも珍しくありません。
苦手なことは素直に人に頼って、最大限の結果を得ることを目指してくださいね。
6. 法律知識以外の「強み」を作る
就活を進める中で、特に力を入れてほしいのが、法律以外の強みです。
法科大学院修了生を優遇するということは、法律の知識があることが企業にとって大前提になっています。
なので、法律の知識だけをアピールしても、企業には届きません。
司法試験を目指すきっかけや、高校や大学時代に打ち込んだ趣味や部活など、
幅広く目を向けて、法律以外の強みを見つけましょう。
特に、愚直に頑張った経験を踏まえた、知識に対する貪欲な姿勢は、非常に大きなポイントです。
「弁護士と同等の知識があるけど、弁護士より扱いやすい」と思ってもらうことで、弁護士以上の価値を見出すことができます。
持ち前の論理的思考力を活かして、過去の経験と今の強みをしっかりリンクさせて、
他の就活生にはない強みを見出してください。
まとめ
法科大学院修了生が就職できないなんてことはありません。
ただし、、高望みをすると就職先が限られてしまうのも事実です。
まずは自分の客観的な評価を知り、法科大学院修了者をきちんと評価してくれる企業の求人を見つけましょう。
そこから法務の実務経験とスキルをみがいていけば、民間企業で出世コースに乗っていく道はありますよ。